あぶない刑事 Alone and alone

 

走り出す背中を追い駆けて、追い付けないと悟った時。
あたしはただ、心から、"彼らが戻って来ること"を願おうと誓った。

 

 

ずるい。本当に二人はずるい。
誰も、あの中には入れないなんて、分かっている。
それでも。

 

もし逆の立場だったら、それでも彼らは同じようにするだろう。

 

いや、やり方は少し違うかもしれない。
でも、きっと、間違いなく彼らは彼らの間にある特殊な連帯感だか仲間意識だかで、同じように犯人を追い詰めて行くのだろう。

 

私はそこにはついて行けない。

 

せめて気持ちだけでも一緒に走って行けたら、同じ怒りや焦りを抱いていると分かって貰えたら…それすら置き去りに、彼らは先に行ってしまう。

 

それが、私を傷付けない為、守る為だと分かっている。

 

だからこそ、ずるい。
何も言えない、何も出来ない。
二人の思い遣りも、かっこつけも、全部知ってるから。

 

何も言えない。

 

私は何も言えない。

 

 

だから、何も言わない。
そして、信じる。

いつだって戻ってくるって、信じている。

 

END

 


薫ちゃんのショートSS。
とりあえず、現在ストップしてしまっているタカ&カオルのリハビリということで(汗)
じゃれたりふざけたり能天気に騒いだり…
だけど、誰よりも"あの二人"のことを分かっているのは彼女だと思います(思いたい)。
例えばどんなところ?と聞かれると困りますが;
それはおいおい、私の思うところはSSに反映させていきたいなぁとは思ってます。
だから、突っ込まないでね(^^;)

んが。
全てを超越して、奴らや薫をも理解しているのは松村課長なんだと思うけど(笑)

2007/9/1 BLOG掲載

 

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