BATMAN Bat in the Dark

 

夜毎繰り返される饗宴に、この頭は割れんばかりの頭痛を伴って現実を拒否し続ける。
危うい均衡を保ったまま繋ぎとめられた精神は、幾ばかの不条理な感情を押し止めつつも現状を真実であると思い込むことで存在した。
いや、それは自己完結に近い無理やりな納得であろう。
だが、それすらも無駄に抵抗するほどの価値はないように思えた。
―――もう、何年が過ぎたのだろう?
幼かった身体は十分に完熟し、既に成人男子としての社会一般で認められるだけの貫禄は持ち得たはずだ。
―――もう、何年続いているのだろう?
豪奢な監獄にも似た憂鬱な日々を過ごし、暗澹たる人生の闇へと我が身を投じてきた時間は。
凶悪な武器によって愛しい人を失った悲しみは。
思い出の中ですらぼやけて行く微笑を必死に手繰り寄せたのは。
全てを憎悪する傍らで、全てを渇望し続ける己の本能を抑制し続けるのは。
ありえたはずの未来を失い、望まなかった日々を望み、自虐にも似た修練がもたらしたもうひとつの顔―――誰が予想したであろう。
忠実なる古き友人の、暖かでありながら労わるような視線。
迷い込んだ小鳥のけたたましくも煩わしくはない囀り。
その全てを得、そして失うであろう絶望感。
―――どれほどの時が過ぎ去ったと言うのだ。

もし私がこのまま、闇の住人として生き続けるのならば。
それによって得られるであろうものを。
それによって与えられるであろうものを。
二度と手放しはしない。

例え、何が起ころうとも。

 


2003/09/11

バットマ〜ン♪その2。
悩み多きお年頃のブルースらしい(笑)
もともと変な人だからねえ…でも、坊ちゃんだから俺様な性格だけは何時まで経っても直らん人です。

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