BATMAN 檻の中

 

ジョークに紛れさせてしまえばいい。
こんなことは嘘だと笑い飛ばせばいい。
いつだって、いつだって、俺はそうしてきたじゃないか。
奴がどんな風になったって、どんな風にされたって、俺には関係ない。
関係ないはずなんだ。
ああ、なのに、何故、今、ここで、俺は、のた打ち回っている?
冷たい床に湿った音が落ち、ここが暗く淀んだ世界なのだと気付かせる。
頑丈で無機質な格子が厳しい城の城門のように俺を閉じ込める。
ああ、だから、今、ここで、俺は、のた打ち回っている。
気違い染みた笑い声と、絶え間なく走るペンの音、弾かれるコインの煌きと、凍て付いた空気、それからそれから…がなりたてる巨悪の音。
檻の外には自由な蝙蝠、羽ばたき嘲り、俺を見る。
ああ、俺は今、ここで、何をしているんだろう。

 


2003/12/01

ジョーカー独白のショートもの。
アーカム収容所に居る時の彼って、やっぱりジョーカーらしいんだけど、もしかして一人っきりで夜の暗闇の中に居ると、こんな風に狂ってるんじゃないかなって。
そう、いつもと違う狂い方で。

なんて思いついた私も、そのうちバットマンに捕まったりして(爆笑)

 

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